
食べ物を食べる行為である「摂食行動」は、人間が生きていくには必要不可欠な行動です。人間は摂食行動により不足したエネルギーを補給し、十分にエネルギーを補給できれば摂食をやめます。この非常に単純な行動の判断基準は体内環境に応じて精密に管理されており、それにより体重を一定に保つようになっているのです。
摂食調節における問題
本来、一定の体重を保持するべきところ、現代では若者から中年までの肥満、高齢者の痩せが問題となっています。肥満は糖尿病・高血圧などのメタボリックシンドロームなどの大きな要因となり、痩せは身体・精神における機能低下・認知症などの要因となります。
これら体重の増減の原因には、過食・拒食の他、摂食リズムの乱れなどの接触行動異常が含まれます。しかし、摂食行動を抑制し操作する有効かつ安全な治療薬などは未だ完全な開発には至っておらず、食事指導による解決は本人の意思に大きく左右されることから完璧な方法とは言えません。
そのため、食欲調節機構を理解することで、摂食行動異常の予防・改善・治療をする方法を確立することが重要となっています。
求心性迷走神経とは
求心性迷走神経とは各臓器からの情報を脳へと伝達させる神経であり、その70%程が腹部の内臓器官を支配しているとされています。求心性迷走神経は食事摂食に対応した変化によって活動が制御され、満腹感(飽満感)を発生させる役割を担っています。
つまり、摂食行動により求心性迷走神経に刺激を与えることで、摂食調節を行うことできる可能性があるということです。
京都府立大学大学院生命環境科学研究科動物機能学の研究において、下記の4点に注目しています。
・胃腸伸展刺激による求心性迷走神経を介した摂食調節
・栄養素(グルコース)による求心性迷走神経を介した摂食調節
・消化管ホルモン(GLP-1)による求心性迷走神経を介した摂食調節
・その他食関連因子による求心性迷走神経を介した摂食調節
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