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携帯型デバイスが迷走神経を刺激して疲労と戦う

迷走神経刺激にさまざまな効果があることは多くの論文によって証明されており、最初は脳に直接電極を埋め込んで刺激を与える侵襲性の迷走神経刺激が主流でしたが、時代とともに皮膚の上から刺激を与える非侵襲性の経皮的迷走神経刺激の方法が確立されてきました。

そして、現代では気軽に経皮的迷走神経刺激を行えるデバイスの開発が、世界各国の多くの企業で行われています。

携帯型デバイスによる実験

アメリカ、オハイオ州デイトン近郊にあるライト・パターソン空軍基地にある空軍研究所の生物医学エンジニアであるアンディ・マッキンリー氏は、現役の米空軍隊員が長時間睡眠をとれていない点に注目し、複雑なシフトにより睡眠周期が安定しないことが、眠気や疲労の悪化につながっているとしました。

この実験では、市販のデバイスを使用して、皮膚を通して首の頸部迷走神経に電流を送る実験を行いました。実験中、被験者は注意力を維持しマルチタスクを実行するテストをしました。実験開始からしばらくして被験者の半分に迷走神経刺激を与えた結果、迷走神経刺激を受けた被験者は迷走神経刺激を受けなかった被験者と比較してテストでより良い成績を収めました。また、被験者は疲労感の軽減や、エネルギーの向上などを感じたと報告しました。

オハイオ州デイトンの防衛技術会社インフォサイテックスの人間工学心理学者で、研究の筆頭著者であるリンジー・マッキンタイア氏はこの研究について以下のように述べました。

「パフォーマンス向上のためにカフェインやエナジードリンクを常用する人がいますが、カフェインは摂取すればするほど効果が薄れます。効果は通常数時間しか持続せず、神経過敏になります」

「この技術の優れた点は、投与が非常に簡単で、その効果は通常のカフェインよりもずっと長く持続することです。パフォーマンスが向上するだけでなく、全体的に気分も良くなります。」

この実験による効果は、12時間がピークで最大19時間続くとされ、実験後の被験者の睡眠の質や長さへの影響はないと報告されています。

以下から全文をお読みいただけます。

https://spectrum.ieee.org/vagus-nerve

末武 信宏Nobuhiro Suetake

医師・医学博士(M.D. ,Ph.D.)
さかえクリニック院長
第88回日本美容外科学会会長
日本美容外科学会認定専門医
順天堂大学医学部病院管理学非常勤講師
一般社団法人 日本肺活協会理事
一般社団法人 先端医科学ウェルネスアカデミー副代表理事
一般社団法人 日本美容内科学会理事
サイエンス・アーティスト

監修者紹介