
経皮的迷走神経刺激(tVNS)はさまざまな研究に利用されており、論文の執筆も盛んにおこなわれています。過去には迷走神経刺激と言えば、てんかんの治療に使われるものであり、論文もてんかんに関わる電極を脳に直接刺して行う侵襲性の迷走神経刺激がほとんどでした。
しかし、近年、経皮的迷走神経刺激による身体の影響が注目されており、論文の数も増え続けています。
tVNSに関する論文の増加
中国の天津中医薬大学第一付属病院/国立鍼灸臨床医学研究センターの行った、2000年から2024年5月までのWeb of Scienceデータベースを対象にした調査では、「tVNS」が含まれる論文は全部で569件存在しました。2000年から2012年までは年間論文発表数の平均は低く年1件程度でしたが、2012年から2019年になると年平均19件と急上昇し、2023年に112件とピークを迎えます。
国ごとの論文数
国ごとの論文数では1位のアメリカが172件、2位の中国が169件、3位のドイツが131件となり、4位のイギリスの43件を大きく上回る結果となりました。また、論文の総引用数では1位のアメリカが5115件、2位のドイツが4967件、3位の中国が2894件と順位が入れ替わることとなりました。
上述の調査結果は以下の通りまとめられました。
調査には合計569本の論文が含まれていました。結果によると、2000年から2024年まで、出版物の数は年々増加傾向を示しており、合計326の研究機関が関与しています。米国、中国、ドイツが主要な研究センターです。調査では399のキーワードが特定され、おおよそ11の自然なクラスターを形成し、関連研究の現在のホットスポットは主に神経系疾患への介入効果、tVNSの作用機序、tVNSの刺激モードの3つの領域に反映されていることが明らかになりました。最も引用された上位10の参考文献は、tVNSの作用機序の研究に焦点を当てています。
このように、世界では経皮的迷走神経刺激について論文数が増加し、非常に注目を集めていることがわかります。日本での知名度は世界に比べるとまだ低いですが、これからさまざまな分野の研究において経皮的迷走神経刺激が発展していくと考えられます。
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